初心者でも簡単にできる、畑でのナスの育て方についてお話しします。
ナスは日本の夏野菜の代表格で、育てやすく、料理も多様です。
では、早速始めましょう!
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ナスの畑栽培(露地栽培)の基本
ナスはインド東部原産のナス科ナス属の高温性の野菜です。
そのため、日本の夏の暑さにも強く、日当たりのいい場所で育てると収穫量も多くなります。
「水で育つ」と言われる程、ナスは水分を好む野菜です。
水分不足で育てるとハダニ被害が増え色艶も悪くなるため、十分な日光が当たり、土壌水分量も多い環境で育てることでナスをしっかりと育てることができます。
そんなナスは、長さ40~45cm台の「大長ナス」、長さ20~25cm台の「長ナス」、長さ12~15cmの「中長ナス」、東北~北陸と関西で作られる「丸ナス」、過去に関東で出回っていた「卵形ナス」、重さ10~20g程度の「小丸ナス」、海外品種を日本独自に改良した「米ナス」で分類されています。
その他に白色だったり、海外には緑ナス、白ナス、赤ナス、縦じま模様がのナスも存在します。
とは言え、基本的な栽培方法に違いはないので収穫後の使い方でどのタイプのナスを畑に植えるかを決めて問題ありません。
ナスの畑栽培(露地栽培)の失敗を減らすためのコツ
初めて野菜を畑で栽培する人は、苗を購入して植え付けすることをおすすめします。
種まきからでも問題はありませんが、初心者の場合は出来るだけ失敗のリスクを無くして挑むことで野菜を育てる楽しさや野菜栽培の継続に繋がります。
また、ナス科の野菜を長年同じ土壌で栽培すると「連作障害」を起こします。
畑の面積に余裕があれば、次の栽培場所を確保するのに困ることはありせんが、決められたスペースで露地栽培する場合は頭を悩ませてしまいますよね。
その場合は、コンパニオンプランツ(連作障害を起こす作物に良い影響をもたらす作物)を一緒に栽培することで連作障害のリスクを低減してくれます。
ヒガンバナ科 | ネギ・ニラなど |
マメ科 | 枝豆・落花生など |
シソ科 | シソ・バジルなど |
セリ科 | パセリなど |
ショウガ科 | ショウガなど |
畑でナスを育てるコツ
ナスは5月上旬に苗を植えつけ、7月~10月頃にかけて長期的に収穫できる野菜です。
ナス用の畑の土作り
土作りはナスを植え付ける2週間前からおこないます。
1㎡に対して苦土石灰150gを撒いて耕し、1週間前には堆肥3~4kgと化成肥料150gと過リン酸石灰30gを撒いて耕します。
肥料を混ぜ合わせたら、そのまま横幅70cm程度の高畝(地面から20~30cmほどの高さ)を作り、黒色マルチシートを張り土を保温させます。
マルチシートは保温の他に、土の乾燥を防ぎ、雑草予防にもなります。
雨による畝の崩れや、肥料の流出も抑えてくれるので、畝を作ったタイミングでマルチシートをしましょう。
畑にナスの苗を植え付け
初めて畑で野菜を栽培する人は、苗を購入して植え付けすることをおすすめします。
ナスは寒さに弱いため、5月の暖かくなった時期に1番花が咲いている茎が太くてしっかりした苗を購入するようにしましょう。
そうすることで、定植に失敗するリスクを減らせます。
マルチシートに50cm間隔で穴をあけ、ポットから苗を取り出したら浅植えでします。
畝面から2~3cmの高さになるように植え付け出来たら水をたっぷり与えます。
植え付けしたタイミングで支柱も立てましょう。
ナスは基本、3本の支柱を使い1本は主枝用で残りの2本は側枝用で固定します。
主枝を、ヒモを使って「8の字」で支柱に結び固定しますが、側枝は一番花の下から勢いよく成長した2本を側枝とし、それ以外は負担になるので欠き取ります。
わき芽の欠き取りを怠ると、ナスの栄養が分散され実りが悪くなるので潔く欠き取りましょう。
支柱への側枝の固定は、様子を見ながらで問題ありません。
成長に合わせて誘引用に8の字で支柱へ固定していきます。
枝も太く成長していくので、きつく結びすぎたり緩く結ばないように気を付けましょう。
畑栽培のナスの管理と手入れ
ナスの葉が茂ってきたら、自分の葉で日光を遮らないようにわき芽を整枝します。
整枝をすることで風通しもよくなり、栄養も巡って実の付きが良くなります。
植え付けから3週間後、追肥を開始します。
マルチシートを片面ずつめくり、肥料を撒いたら軽く耕しマルチシートを戻す。
もう片面も同じように肥料を撒き耕します。
そこか2~3週間おきに追肥していきます。
水やりは、雨の日以外は朝夕の涼しい時間帯におこない、肥料切れ(栄養切れ)を起こさせないように追肥やわき芽の整枝を怠らないように気を付けましょう。
開花後15~25日程(15cm程のサイズ)で収穫が出来るようになりますが、1番果は株の負担にならないように若取り(10cm以内)してあげましょう。
注意点として、実をとる際はハサミを使って収穫しましょう。
無理に引っ張ると、株が痛みます。
また、ナスの葉にはトゲトゲがあります。
棘で手を痛めないようにも気を付けましょう。
まとめ
ナスは、種類によって漬物や天ぷら、生食などいろいろな食べ方ができます。
そんなナスを畑で栽培するのは、基本を押さえれば初心者でも難しくありません。
日々の観察と手入れが、美味しいナスへとつながります。
自給自足の生活にもぴったりなナスを、ぜひ育ててみてください。
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